きちんとした私設私書箱業者を見分ける法的な基準
郵便受取サービスには法的な義務が存在する
私設私書箱は住所を開示せずに相手との郵便物のやり取りが可能になります。しかし、その特性上犯罪などに利用される可能性をはらんでいます。そのため平成20年3月に施行された「犯罪による収益の移転防止に関する法律」によって、私設私書箱業者は「郵便物受取サービス業者」という特定事業者として定義され、法制上で義務が課せられるようになりました。
郵便物受取サービス業者の定義づけとその法的な義務は
「郵便物受取サービス業者」の定義づけは以下の通りです。
・自己の居住地もしくは事務所の所在地を、顧客が郵便物の受け取り場所として利用することを承諾し許可している。
・顧客に代わって、顧客宛ての郵便物を受け取っている。
・顧客宛ての受け取った郵便を顧客に引き渡している。
これらの要件を満たした業者は郵便物受取サービス業者として定義づけられるため、特定事業者としての義務が発生します。郵便物受取サービス業者としての特定事業者の義務は以下の通りです。
・取引時確認
・確認記録の作成・保存
・取引記録の作成・保存
・疑わしい取引の届け出
・取引時確認などを的確に行うための措置
なお、確認記録の作成・保存、取引記録の作成・保存に関しては七年間保存することが義務づけられています。
こうした法的な規制というのは、マネーロンダリングなどの対策として行われています。例えば最近非常に耳にすることの多い特殊詐欺などの受け手として私設私書箱が利用されることもあります。
具体的な摘発された例は
摘発された例としては、特殊詐欺によってだまし取られたキャッシュカードの受け取り先が私設私書箱になっており、そこからそのだまし取ったキャッシュカードを架空名義の送付先に送付させていました。
またキャッシュカードではなく、現金を送付させていた例もあります。こちらの場合は架空請求の被害金を郵便受取サービスに転送させたものです。そこから更に複数の郵便物受け取りサービス業者を複数経由してその現金を受け取っていました。
私設私書箱業者を利用する前に確認したいことは
このような方法で私設私書箱は特殊詐欺などに利用されることもあります。そのため、郵便物受取サービス業者はそのような犯罪に利用されないように前述のような記録を作成し保存しておく義務があります。
逆に言うのであれば、私設私書箱の業者でそうした確認作業のない業者は少し危険かもしれません。そうした犯罪に対する法的な規定を知らないということはそれだけ管理がずさんである可能性があるからです。
私設私書箱を利用する際にはそうした法的なこともきちんと把握したプライバシーをしっかり守ってくれる業者に頼むようにしなければなりません。